日本シリーズついでに山口・福岡に行ってみた (1/3)

■毎年恒例、日本シリーズ旅行。ついでに日本全県巡り達成のために一日早く旅にでることにした。
午前、山口宇部空港着。 とりあえず県庁駅である山口駅に行きたいのだが、時間の合う交通手段が乗り合いタクシーしかない。おそらく1時間かかるであろう車中、知らない人と愛想笑いしながら気まずい空気を過ごす…ちょっと嫌だったので新山口行きのバスへ。

新山口って聞き覚えないなー」と思ったら小郡のことだったのね(改称は 2003 年)。新幹線改札口と在来線改札口、徒歩だと2分なのにバスで10分以上かけて到着。後述のバス乗り場を確認してから山口線へ。
昼、山口駅到着。 これで県庁駅到達目標、また一つ制覇。

ここから次の目的地である秋芳洞へのバスが出ているのだが、2分乗り換え。駅には10分以上いるという自分縛りもあるし、腹も減ったので諦め。駅直結のうどん屋味一やまぐちへ。

うどん屋のメニューに天ぷらがあるのは普通だけど、ここのあるのはごぼう天だけ。うどんにはごぼう天、という文化なのか? たしかにサクサクしてうまかった。ごちそうさまでした。
午後、新山口から秋芳洞へ。 旅行計画の時点で博多入りする前に山口駅に寄るのは決まっていたが、次が見つからない。『下関で河豚』も良いけど一人では辛いし…。ここで出た発想が山口県秋芳洞の鍾乳洞と秋吉台カルスト台地という、かつて四谷大塚で習ったもの。ン十年前の机上の知識をこの目で確かめる…おお、筋が通った。という経緯で行くことに。

新山口からバスで1時間強。そこから門前町…ならぬ洞窟前町を抜けると秋芳洞の入り口へ到着。ここで入場料を払っていざ洞窟へ。

おお、入り口からして大物観光地のオーラが! どこぞの銀山とはわけがちがう。わくわく。

おお、洞窟の中なのに天井が高い! なんだこれ、ジオフロントか!?



百枚皿に到着。写真で以前に見たことはあったけど、見るのと観るのとでは大違い。暗い洞窟の中に突如現れる皿状の何か。何故こんなものがあるか、何ゆえこんなものがあるか。ふと考えて不思議に思って、それがまとまるまえに単純に圧倒される。なんというか言葉にならない。

ちなみに真ん中ぐらいにエレベータがありました(笑)。乗ってみたけど普通のエレベータ。そりゃそうだ。

「クラゲの滝登り」と呼ばれる鍾乳石。一体どれだけの月日と偶然が重なってこんな形になったのだろうか…。
午後、秋芳台。 秋芳洞の出口、黒谷口を出てから山道を 15 分。運動不足を自覚するぐらいに息を切らしてたどり着いた先は地平線までの草原、ただし岩だらけ。おお、これが四谷大塚で習ったカルスト台地か!


この草原を走破する遊歩道もあるのだけど、バスの時間を考えると諦めざるを得ない。行きも切れたことだし休憩。展望台近くの売店台観望にて、名物の夏みかんソフトクリーム。ミックスを頼んだのだけど、おばちゃんが「それだと夏みかんがバニラに負けちゃうから」と夏みかんを増量してくれた。さっぱりして旨い。

夕方、東萩。秋芳洞から日に 2 本しか無いバスに乗って宿をとった街へ。名物なのか、日本の里山だからなのか、たわわに実を実らせた柿の木が間を置かずに目に留まる。…あれ? でもソフトクリームのネタになるぐらいなのだから、名物は夏みかんじゃないの? と思っていたらミカンの木が。 夏みかんは萩の名物だったのね。

さて到着したはいいけど既に17時。夏ならいざしらず、晩秋のこの時期の 17 時はもう暗い。これから観光するのは厳しいけどせめて何か一つ行きたい…。ということで萩城に向かったのですが、間に合いませんでした。でも代わりに日本の夕景百選の一つ、菊ヶ浜の夕焼けが観れたからいいや。

夜、萩。 さて夕食をどうするかと悩む。やはり一人旅の夜は居酒屋、それも観光客向きではない地元向けの店がいい。ということでぼてこヘ。

地ビールと付き出し。付き出しは甘鯛の焼き物か、贅沢。地ビールチョンマゲビールなんて名前だったけど、基本に忠実なアルトビールで美味かった。

刺し盛とらっきょう。水槽から出したばかりのサザエがコリコリして旨い。合わせようと日本酒を頼む。

メニューをふと見ると「金太郎」なるものが。店員さんに聞くと「えーと…なんて言うんですかね…この辺で普通に取れる魚で…」 もうその地元感あふれる言葉に胸がキュンキュンする。すぐさまフライで注文。食べてみると、あっさりしているのだけど、エビカニのような香ばしい甘みが。…揚げ物ってだけかな?

店名にもなっているぼてこの煮付け。カサゴ系は餌を丸呑みするので口周りが旨い、らしいのだけどこれは食べる所が口周りにはほぼなし。身はあっさりで旨い。

さてそろそろシメかな…とメニューを見ると「カレーオムそば」なる、子供の夢の様なメニューがあるので注文。食べてみると、さらにオムレツの中身は焼きそばではなくそばめし。…これ、店主が食べたかったんじゃないの?(笑)
 と言った感じで満足してホテルへ。
夜、東萩。 ホテルに戻り大風呂に入り。そして旅行の楽しみ、早寝。 …日付が変わった辺りで喉が渇いて起きる。何かお茶でも買おうかと財布を見ると…小銭が70円しかなく、あとは万札。 そしてもちろん両替機はない。コンビニは近くには無かったし、諦めて水をがぶ飲みして寝る。