劇場版「空の境界」第七章「殺人考察(後)」 を見てきた

■ついに最終章!最近忙しすぎて上映開始しているのに気づかなかった…。いつもどおり業務時間後のレイトショーで観に行くつもりだったのですが、いつも満席で入れない。しょうがないので日曜の朝に早起きしてモーニングショーで観賞することに。それでも、8:40 上演開始のところ 7:50 ごろ着いたのですが、大行列でした…。
■感想は小説版を読み直してから。でも一言で言うと…物足りなかった?
■8/30、小説版を読み終わったので追記。ネタバレあるかもしれないのでセクションわけ。





■「物足りない」と書いたのですが、それは原作からしてそうなのかも。式が生涯最初で最後の殺人を犯すのに、敵役の白純がそれに値しないと感じるせいなのか。
「人は、一生に一度しか人間を殺せない」
「人は一生に一人分の死しか背負えない」
「人は一生にかならず一度は人を殺す。自分自身を最後に死なせるために、一度だけその権利がある」
 このように作中で殺人の価値を、ある意味希少で尊いもののように書いている。 では神格化されているヒロイン・式に釣り合う殺人は、その相手は、理由は、方法は、どんなものなのか? 白純はそれに合致しないのではないか? よもや「命は全て尊いもの」などというキレイゴトで収める気はあるまい。白純は殺されねばならないかもしれないが、だとしてもそれは式の「殺人」ではなく、介錯に過ぎないのではないかと思う。
 せめて白純の過去話である「境界式」を前回の予告ではなく、今回の冒頭にでも入れれば少しは感情移入ができたかもしれませんが。
 これはスタッフが、そして原作者が、物語を式と黒桐に集約させたからなのか。唯一の殺人を犯し、そしてその後を生きる様がメインであって、殺人自体にはそんなに注目すべきではないのか。うーん。
■読み直してみてすごいなと思った台詞。
「人間の嗜好はそれぞれだろう。式はたんに、それが人殺しだっただけじゃないか。」
慰めではなく、本気で言っている(と思われる)黒桐はすごいなぁ。
■最後の「空の境界」と「八章」は DVD 特典なんですかね。