フケ顔漫画大賞 2007

■結果発表

大賞 孤独のグルメ
2位 エマ
3位 さよなら絶望先生
4位 キミキス-various heroines
5位 ぼくのわたしの勇者学
打ち切り大賞 P2! - let's Play Pingpong! -
ラズベリー 該当なし

■解説
◆大賞:孤独のグルメ

 …今年の大賞は…ひたすら食うだけのこの作品。世に氾濫するグルメ漫画とは異なり、出てくる食べ物は極ありふれたもの。それをわいわいガヤガヤと食べるのではなく、独りで食う。華やかさはまるで無いのだが、だがしかし豊かだ。食べ物一つ一つ、それを食べる主人公・吾郎の満ちたりた表情、どれも描写が素晴らしい。食べる幸せとはこういうことなのではないかと考えさせられる。
 連載時期が10年以上前、文庫版も7年前の出版のものを選ぶのは躊躇われたのですが、まぁ一番楽しんだかなと。(ネットで話題になったのが去年の暮れから今年らしい)
 ちなみに友人に見せたところ、私自身がこの主人公の行動パターンそっくりに動いているらしい。たしかに独りで飯は食うし、いつも腹を空かしてるし、「豚肉が重なった…」などとも思っているけど…そんなに似てます?
◆2位:エマ

 …8巻で無事、大団円を向かえた本作品ですが、9巻はその外伝。脇役の皆様のストーリーを描いています。これが一話完結モノ好きの私のツボに嵌りました。19世紀の子供・貴族・メイド・役者、それぞれが生き生きと描かれていて非常によろしい。一番のお気に入りは…リスかな…。動物ドキュメント大好きです。ダーウィンが来た!も見なきゃ。
◆3位:さよなら絶望先生

 …これはもう言うことありません。講談社漫画賞、アニメ化、おめでとうございます。その時々の風刺漫画なので、単行本後とかに読んでも面白くないのだろな…と思ってたのですが、ネタ元を思い出して笑えます。なんとなく読む漫画では一位かも…。
◆4位:キミキス-various heroines
 …東雲版が4位にランクイン。この人の絵は実に魅力的だな…と思います。プレイヤー役(男)の台詞が杓子定規で魅力が全く無いあたりはどうかと思うのですが、むしろそれがギャルゲーっぽいのかもしれません。普通の健全漫画のはずなのに、電車で読むのが躊躇われます。ニヤニヤが止まらない(笑)
◆5位:ぼくのわたしの勇者学
 …ジャンプのギャグマンがを五位に。なんというか、昔の「マサルさん」を髣髴とさせる、勢いのあるギャグ漫画です(アシだったんじゃないのかな…と思うぐらい)。
◆打ち切り大賞:P2! - let's Play Pingpong! -
 …連載漫画の宿命、惜しくも打ち切られた作品を讃えるこの賞。ついこの間、秀鳳学園が大盛り上がりのところに急遽打ち切りを食らったこの作品がランクイン。別に単行本を買うほどのファンでも無いのですが、少年ジャンプでは一番面白かったと思ってます。卓球という地味な題材、登場人物もジャンプキャラにしては珍しいほど地味でか弱く、ぱっと見た感じでは打ち切られて当然なのですが…ストーリーが熱い。地味な卓球だからこそ、そして弱い主役だからこそ、それをバネにして戦う姿が心打つ、熱い作品でした。正直、何故これが打ち切られたかわからない…。ハンターの枠の確保のため? 
ラズベリー賞:該当なし
 …なんでこんな漫画やってるんだ?という作品を糾弾するこの賞。今年は特に思いつかないな…いや、サンデーの大御所作品とかはさっさと終われと思っているのですが。
■総評
・うーん、もうジャンプ・サンデー・マガジンの3誌と、ネットで評判になった漫画ぐらいしか読んでいないのでランキングするほどでもないのですが、一応。
・ランキング1位、2位には単行本作品が並び、全体的に大当たりの少ない年だったと思います。代わりにラズベリー賞もないので、大はずれも無いということ。…小さくまとまっていたのかな…。
・惜しくも選外となったノミネート作品:ネウロ、エムゼロ、イフリート、おた娘、HR、エヴァ
■来年への期待
・サンデーで始まった「金剛番長」。男塾が思い起こされるバカバトルもので、読んで大笑いしています。果たしてこれはサンデー読者に受けるのか、楽しみ。
・打ち切り漫画家、尾玉なみえ御大がシリウスで連載していたぞー!(「マコちゃんのリップクリーム」)単行本化が楽しみです。
・来年も楽しみましょう! …さて、TMRのランキングはどうなるかな…。